赤いブログ 弁護士を呼んでくれ

刑事弁護について、研究するブログです。

#松本清張 #一年半待て #法廷監修

「一年半待て」

この小説は、松本清張の名作なのか?

ヒロインを替えて、何度もドラマ化されている。
(僕は、何度もドラマ化するほどの価値のない陳腐なストーリーと思っている)

ぼくが最初に見たのは、もちろん田中好子さん主演のものであった。

 

今日の題材は、2016年4月放送、菊川怜主演である。

弁護士役の菊川怜が、パソコンを操作する場面もある。

他の役者だと、ちゃんとキーボード打ってるかな。

とか無用な心配をするが、

この人は才女だから大丈夫だろう。

 

それはさておき

時は現代であり、登場人物はスマホを使うし

裁判は、裁判員裁判で行われている。

 

繰り返す。裁判員裁判である。

 

エンドロールを先に暴露すると

このドラマには

【法律監修】と【法廷監修】の2人がいる。

【法律監修】は、魚谷隆英氏

【法廷監修】は、

    弁護士法人アディーレ法律事務所の岩沙好幸氏

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エンドロール

ググってみると・・・

 

魚谷氏は弁護士で、ご自身のHPでの自己申告によると
得意分野、取扱分野に刑事弁護の記載は無く
経歴欄に、新規登録弁護士国選弁護研修指導担当(2008年~2014年)
との記載がある。

7年間も研修講師をしていたなんて、凄い人だ。と思わないで下さい。
新人弁護士の指導担当など、刑事弁護委員会のメンバーであれば、3年目くらいから可能な簡単なお仕事です。

テレビ局は、なぜ、こういう人を、刑事ドラマの法律監修に使うのでしょうか。

(まあ、いいや)

 


一方、岩沙好幸氏も弁護士でアリ、

メディア露出は非常に多く
「そっち」方面では、大変にご活躍のご様子である。
得意分野は、労働事件
主に扱っている事件は
労働案件
企業法務案件
不動産案件
離婚案件
国際法関連  ということで、

刑事弁護とは、ほぼ無縁の弁護士さんとお見受け致す。

 

このお二人の厳密な役割分担は分からないが

法廷シーンは、【法廷監修】岩沙弁護士の担当だろう。

法廷内での所作とか

法廷の構造とか、法廷の構造とか、法廷の構造とか、法廷の構造とか・・・・

 

本物の裁判員法廷は、裁判長の後から見るとこんな感じ。

左右の壁に、大きなモニターがあり

裁判官、裁判員、検察官、弁護人、被告人、傍聴人

だれからも、よく見える配置になっている。

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本物の裁判員法廷(の再現?)

 

 

では、岩沙弁護士が法廷監修したドラマの法廷を、

両側のモニタに注目して、じっくりと観察して頂きたい。

 

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ドラマの裁判員法廷

 

刑事裁判は、99.9%有罪だ。とよく言われるが

岩沙弁護士は、99.9%、裁判員裁判を経験したことが無い。

繰り返しになるが、

テレビ局は、なぜ、こういう人を、刑事ドラマの法律監修に使うのでしょうか。

そして、その弁護士は、よく臆面もなく引き受けるのでしょうか。

引き受けるのは自由ですが、仕事をする前に調査をしないのでしょうか。

 

仕事をする前に調査しない弁護士。

実際の事件を依頼するのには勇気が要りますね。